アイダ・ロルフは1920年コロンビア大学で生化学の博士号を取得し、1940年代に、後にストラクチュラル・インテグレーションと呼ばれるボディワークを開発しました。
        ロルフ博士が目的としたところは、人の心と身体が理想的なバランスを持ってより効果的に機能することでした。
        きっかけは、ロルフ博士自身の健康の問題と息子の側湾症の改善のために、博士がオステオパシー(整骨療法)をはじめとした様々な治療を追及し、オステオパシーの治療原理である「からだの構造と機能には大きな関わりがある」という視点に関心を持ったことでした。
        ここを出発とし以後様々な研究を行った結果、「からだの中の柔組織を本来あるべき場所に持っていく事が正しい機能をもたらす」「筋膜が姿勢を形づくっている器官である」という博士独自の原理に至りました。
        この様にして発展していったロルフ博士の技法は、やがてストラクチュラル・インテグレーションの名で知られるようになります。
      
      
        
        
        アイダ・P・ロルフ博士
        (C) Ron Thompson
      
 
     
    
    
    
      
        結合組織とは筋肉やそれを包む筋膜、そして、腱や靭帯の事です。
        結合という通り、これらは身体の部分部分を繋ぎ、骨格を支えています。
        筋膜(fascia)はband(帯状の物)あるいはbandage(巻く物)を意味するラテン語に由来します。
        筋膜は他のどの組織より身体の隅々まで広がり、骨・内臓・神経・筋肉など、私達の身体を構成している全てをくるみこんで保護し、それぞれの位置に支えている伸縮性に富んだ網状の組織です。
        身体の全システムの土台となっていると言えるでしょう。
        この身体を網状に張り巡らされている筋膜の様子はよくクモの巣に例えられています。
      
      
        
        
        筋膜:身体を支える「クモの巣」
        (C) Ron Thompson
      
 
     
    
    
    
      もし身体のある部分に変化が起きると、それを補う形で他の部分にも変化が起きています。
      私達は重力の影響下で生き残っていくために各々独自の方法を見つけたのです。
      つまり、各人の成長の過程から引き出される独特のバランスを活用しているのです。
      身体はどの様にバランスをとっているのでしょう?
      脊柱は人体において大変重要な頭部を支えていますが、衝撃をうまく吸収するために真っ直ぐな箒の柄のようではなく「S字」カーブを描いています。
      猫背の人を思い浮かべてみて下さい。
      頭部が前のほうに出た場合、その埋め合わせをするように脊椎の上の方が後ろに傾いているのです。
      結果、肩は前に位置することになり、背中の上の方は丸くなった感じを受けます。
      そこで、バランスをとるために今度はお腹、脊椎の下の方が前に出ます。
      身体がグラグラして倒れないよう大変な筋肉の動きが必要となるのです。
      この姿勢では首の筋肉と脊椎の上の方の筋肉は絶えず緊張を強いられています。
    
    
    
    
      なぜ身体のバランスの崩れが起きてしまうのでしょうか?
      日常生活には実に様々なストレスが潜んでいて、精神的・肉体的に作用を及ぼしているのです。
      身体の故障、ケガ、持続する感情ストレス、これらはすべて身体のバランスを崩す原因となるのです。
      全身をとぎれる事なく網の目のように巡らされ身体を支えている筋膜は、姿勢を保つために緊張していきます。
      緊張している不適切なパターンで身体を動かすと、別の部位がそれをかばう様に働き、緊張のパターンはどんどんとこんがらがってしまいます。
      その緊張が、人が本来持つ耐性能力で対応しきれないままでいると、パターン化を起こし、身体的不具合を感じる「あの疲れた感じ」がするようになるのです。
    
    
    
    
      ストラクチュラル・インテグレーションの目的は、姿勢を保とうとして固くなった結合組織・筋膜の緊張をとる事にあります。
      身体中に張り巡らされている筋膜を緩ませ伸ばし、柔軟性を回復させる事により身体の左右・前後・上下・タテ軸のまわりの内外の各部分を秩序立てて、バランスよくすることです。
      プラクティショナー(施術者)は手・指・肘を用いて、適切なタッチと圧力によってそれを行います。
      ストラクチュラル・インテグレーションは、
      ・姿勢や立ち方が気になっている方。
      ・一時的でない身体の変化を得たい方。
      ・身体を使ったパフォーマンス(スポーツ・ダンス)などに携わっている方で、スキルアップを図りたい方。
      ・身体的アンバランスから起こる肩こり、腰痛、頭痛に悩まされている方。
      以上のような方々に効果的です。
      不眠、便秘、足のむくみ、O脚、X脚、側湾症でお困りの方もお試し下さい。
    
   
  
    
    
    
      肩こりや腰痛でお悩みの方、是非お気軽にご相談下さい!
      ワークルームはJR保土ヶ谷駅から徒歩1分と大変便利です。